目配り、気配り、心配りとは 映画「剣岳 点の記」で思うこと
僕は山岳映画が大好きです。
というか山が好きなので必然ですね。
「剣岳 点の記」は、山岳映画で一番のお気に入り
ほんとに‥すっっばらしい映画です。
好きなシーンはたくさんあるのですが‥
一つを紹介します。
それは、陸地測量部の柴崎芳太郎と案内人の
宇治長次郎が初めて会うシーンです。
剣岳の測量のために、現地へ柴崎が向かいます。
列車の降り口で、案内人の長次郎が迎えるのですが‥
たくさんの人が下車する中、長次郎は即座に柴崎を見つけます。
柴崎が「どうして私だと分かったのですか?」の問いに、
長次郎は‥「勘だっちゃ」‥!
ここで言う「勘」とは、当てずっぽうや超常的なものでなく、
鋭い洞察力や目配り、気配りのことだと思います。
もちろん映画なので作り話ですが、ひたすら敬服します。
実は長次郎、柴崎を迎えた前日にも駅に来ています。
そのことに気付いた柴崎は、「昨日もここに‥」
言葉を遮るように長次郎が「村まで六里ほどありますけ。」と‥。
心配りです‥!
このやり取りで完全に長次郎の人柄に惹かれました。
柴崎も僕も‥!
この「勘」や心配りは、大家業でも日常生活でも非常に大切です。
縁を育む極意を長次郎の人柄から学べる、ほんとに素晴らしい映画です。
もちろん山岳映画なので、山の魅力もてんこ盛りです!
香川照之さんの演技も素晴らしい!